協進エルは、来る11月22日〜23日に浅草『台東館』で開催される日本最大級の皮革のトレードショー『東京レザーフェア』に出展します。
そこで今回はリネアペッレで得た最新情報をもとにつくられた革や、国内タンナーと共同開発した革、半年間にわたって蓄えていたオススメしたい革など、無数にある候補の中から、限られたスペースに並ぶこととなった“選ばれし革”たちを、テーマごとにピックアップしてご紹介いたします。
東京レザーフェアでの協進エルのブースは6階。気になる方はぜひ会場でご確認ください。
吹き込まれた新たないのち。
〜ヌメB級に付加価値を〜
天然皮革を扱う限り、傷んだ部分があったり、キズがあったりして、スムースでは使いにくい「B級」の革がどうしても出てしまいます。これらは毛がついた原皮の状態では判別できず、毛抜きをして鞣してみないと分かりません。
そのB級の革に、いかに付加価値をつけることができるかがタンナーの腕の見せどころ。もちろん私たちもいろいろとアイデアを提案します。
結果として、新しい命が吹き込まれることで思いもよらぬ魅力的な仕上がりになるのも革の面白いところ。そうして出来上がった革の中から、いくつかを紹介します。
ちなみに同じ「B級」でも、クロム鞣しの場合は、キズを目立たなくさせる顔料仕上げや型押し加工を施すことで、価値を下げずに販売する方法が残されています。
しかしもともと単価が高いヌメ革の場合、顔料仕上げをするとヌメ革らしさが失われて、また型押し加工をすると、焼けてしまったり硬くなってしまう性質を持っているので、なかなかスッキリとした仕上げとならず、販売しづらくなります。
そうするとB級ばかりが残ってしまい、結果的にタンニン鞣しをするタンナーも減ってしまっている現状があります。
革本来の魅力と、“らしさ”を。
〜協進エルの伝家の宝刀、染料仕上げ〜
協進エルが得意とする染料仕上げによって、“革らしい革”を提案。まずはたくさんの人に触っていただき、あらためて革本来が持つ良さをダイレクトに感じていただけたら嬉しいです。
浮き出される別の顔。
〜アドバン仕上げによる加工の妙〜
一度色付けされた革の上に、研磨による脱色性を持った「ベール」と呼ばれる濃色の塗料を塗ることで出来上がるのが『アドバン仕上げ』です。
革が二層仕上げになっているので、そのまま製品をつくった場合は、使っていくうちに摩擦でだんだんと上のペール塗膜だけが削れて、下の色が現れてくるのが魅力のひとつ。
また製品をつくった後に、仕上げとして手作業で綿パフなどを用いたブラッシング加工を施すことで、適度にペールが剥がれ、下から違う色があらわれることで、アンティークな雰囲気を表現することもできます。
厚さと強さ、そして美しさ。
〜ベルトに適した革たち〜
ベルトに最適な厚みを持った革を、協進エルの定番品の中から3種類をセレクトしました。会場ではそれ以外にも、厚革やベルトの裏材に適した革をベルト状にして多数展示しますので、ぜひご覧ください。
おわりに
いかがでしたか? 今回も充実の内容で皆様をお待ちしておりますので、ぜひ6階の協進エルのブースまでお越しください。
また来場者へのプレゼント企画である「1デシコースター」では、DU PUY社の名品『マロカーフ』を使ったコースターを用意しております。すぐになくなってしまう可能性がありますので、ご希望の方は早めに手に入れてください。
なお1日目となる11月21日の12:30からは、インスタライブに参加します。
また2日目である11月22日には、8階のセミナー会場にて、スペシャルゲストに野性爆弾のくっきー!さんを招いて行われるトークセッションにも参加します。そちらもぜひ楽しみにしてください。
では11月21日と22日、たくさんの方とお会いできることを楽しみにしております!
【第108回 東京レザーフェア】
会期 2024年11月21日(木)〜 22日(金)
時間 21日 午前9:00〜午後5:00(受付終了16:30)
22日 午前9:00〜午後4:30(受付終了16:00)
会場 都立産業貿易センター 台東館